飛騨高山タウン情報誌月刊さるぼぼ
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用途はいろいろ、わらび・山みつば・姫竹・きくらげ・えのき茸・なめこの山菜づくし。


調理例


7月中旬までは蕗採集の季節。採取者の高齢化に伴い、飛騨周辺からの採取量も減ってきている。



 「秋になると、飛騨の山一さんは来ないからなぁ」 老舗高級料亭の板場では、そう話されていた。来年で80周年を迎える「つきいち印」の山一商事は、創業当時から品質の高さをかわれ、東京の高級料亭をはじめとした関東圏での市場を確保していた。秋になると全員で製造を行い、商品ができあがると全員で売りに行った。現在のように加工食品が出回っていなかった時代、飛騨高山からやって来る「つきいち印」のなめこの缶詰は、季節感を出すための貴重な素材だった。
  加工技術の向上と共に、商品ラインナップは急激に増えていった。飛騨の食卓に欠かせない姫竹やなつめ、山菜の王者たらの芽、蕗の薹、わらび、ぜんまい、山うど、くごみ…。山一が扱っている素材は現在約200種、商品数は約400種類にのぼる。ほとんどが業務用として、関西や中京圏に出荷されている。
  なめこの缶詰から始まった山一の歴史は、山菜やキノコの加工食品を使った蕎麦やうどん、イタリアンやフレンチなど、日本の食文化の歴史ともいえる。



  飛騨を中心とした国内産の山菜やキノコが、山一の素材。しかし現実には山野の荒廃や採取者の高齢化などから、需要に対応するだけの採集が間に合わない。中国やアジア、ロシアから輸入しているのも現状である。BSEや中国産野菜の農薬問題などから、食品の安全性への関心が高まった昨今、一般消費者には輸入素材に対するアレルギーが生まれている。しかし中国産というだけで、品質を疑うのは見誤りである。なぜなら、中国には日本が失ってしまったものがあるからだ。決して肥沃とはいえない中国の山野は、キノコの生育に適している。手付かずの広大な自然や厳しい寒さなどの気象条件は、国内産のものより健康的な生息状況にあるといえるだろう。
  山一は自らの目で確かめるために、山深い中国原産地へ渡った。日本人など見たこともないという現地の人々に、素材としての良し悪しを説明し、栽培に適したものは指導に当たった。山菜やキノコを知り尽くしている飛騨の山一だからこそ、成せる技である。


   山一では次世代へのメッセージとして、飛騨地域での山菜の栽培に取り組もうとしている。産地や価格だけの競争になってしまった今日、山一は危機感を抱いている。このままでは飛騨はもとより、国内の採取は難しくなってしまう。そして山菜やキノコを使った食文化もなくなってしまう。飛騨の山野が育んできた財産を失わないためにも、産地育成が急務であると。飛騨を代表する食品メーカー山一商事、新たな姿勢で飛騨の未来を見つめようとしている。


社内の女性スタッフの意見を参考に「焼肉のタレ」を開発中。飛騨牛の旨みをより引き出す飛騨産のタレ。家庭で味わうプロの味として、ニューブランドデビューを目指す。写真は新商品開発チームの皆さん。


徹底した衛生管理の生産工場。木片や小石といった異物を取り除き、キノコ類は高温処理で滅菌される。

春に先がけて日当たりのよい山野に萌え出る蕨。

中国奥地で栽培の指導にあたる山一のスタッフ。


【問い合わせ】
山一商事 株式会社
高山市問屋町30-88
TEL 0577-33-0111 ・ FAX 0577-33-0113

http://www.yama-1.com

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